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  • 執筆者の写真Nakamura Mineo

これからの医療は、『デカルト』から『スピノザ』に

今の医療は行き詰っています。

医師や看護師、薬剤師の数が少子高齢化で日本全体の人口が減少しているのに増加しています。

そして医療技術などは格段の進歩を遂げています。

ですが、医療費も介護費も、病人も減りません。




色々な原因が考えられますが、私は、

真理の認識の方法

が大きな原因に感じております。



科学の進歩とともに、自然科学の認識の方法を哲学が補完してきました。と言うより科学的な真理の定義を哲学が作ってきました。

今の科学は、「われ思うゆえに我あり」で有名なデカルトの合理主義哲学がベースになっています。


そのデカルト式の真理の認識は、エビデンスなどの情報を教えられて認識する方法です。(今の学校教育の基本形態。情報を覚えるだけ

ですが、今回のノーベル生理学医学賞を受賞した本庶佑先生が、「教科書を信じるな」に代表されるように、デカルト方式の真理は、時代、社会状況、技術進歩などで変化していきます。


真理は変化していきます。真理は変化するものでしょうか?


そこで登場したのが17世紀の哲学の異端児、エチカで有名なスピノザ。生前は、色々な圧力で発禁処分を受けた哲学者です。

代表作エチカはユークリッド幾何学の形式で書かれ定義と公理から定理を導き演繹的に論証していくスタイルの哲学書です。

ニーチェも多大な影響を受け「超人」の概念や「神が死んだ」の哲学の基礎になったオランダ人です。

また、アインシュタインは、「スピノザの神を信じている」の名言もあります。


スピノザの真理の認識方法は、東洋、特に日本的な概念です。

例えば、同じ映画や文学作品を観た時に受け取る真理は、その受け取りての認識(経験などを積むことで人間的成長で変化していく)がポイントになり、日本語で言います、「腑に落ちる」「なるほど~」の状態と説明しています。


デカルト式の教育ですと、「デカルトの代表作は、以下のどれか選びなさい」になります。スピノザ方式では「デカルトの著作は読んだことがありますか?そしてどのような時代背景で社会に影響を与えたのか?」になります。

デカルト式ですと、全体の確率論で処理が可能ですが、個々のケースでは対応しにくいです。


スピノザの真理の認識方式に変わる、ターニングポイントを迎えている。

自身の成長によって、認識のレベルや範囲が異なると言っています。

ですから、デカルト方式ですと血液検査などから真理を探しますが、スピノザ方式ですと患者さんを観察して直観も使い診断をして治療します。

ちょうど、昔のお医者さんの感じですね。

また、医療の教育現場で、以前に研修医を指導しています指導医が「医療現場はアート、芸術の部分も多い。これは教科書でもネットにも出てない。自分の感覚で覚える、体得しなければならないし、指導医として腕の見せ所でもあり、手間もかかる部分なんだよね・・・」と言っていた意味かと思います。


漢方の勉強の時も、師匠について臨床現場に同行させていただいて成長するシステムが、日本古来からの風習におもいます。

人間的にも成長し、受け取れる真理の質も量も増えていく理屈です。

世界的に見ても、スピノザ的真理の認識をした人が、イノベーションを起こしたり、人生観を変えて新しい人間らしい価値観を発想したりと、注目されています。

スピノザが異端児扱いをされたのは、東洋哲学、特に日本の自然観と根本的に同じで、17世紀当時のヨーロッパでは難しい概念に思います。

エチカは、難解な哲学書と言われていますが、この基本的な自然観などの感覚の違和感だと思います。

ですから、本当の日本人らしい日本人にとって、とても理解しやすい、判りやすい哲学者に思います。


医療だけでなく、社会全体も、デカルトからスピノザに変わりつつあります。特に世界でもリーダーシップをとる人達が・・・

日本の文化(陶器、漆器、織物、着物、自然観、神社、禅、茶道、華道、柔道など)に注目する経営者(ジョブズ、ダイソン、プーチンなど)が大きなイノベーションを起こす理由です。


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