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  • 執筆者の写真Nakamura Mineo

第71回北海道薬学大会でハスカップの機能性の研究を発表

2024年7月7日 札幌コンベンションセンターで開催されました北海道薬学大会にてハスカップの研究発表を行いました。






厚真産ハスカップ抽出液による微生物抗原刺激に対する脾臓細胞の免疫調節能の解析

(中村薬局)○中村峰夫、(名市大院医)南正明


ハスカップは日本では北海道固有の植物であり、その実は不老長寿として古来より利用されてきた。ハスカップの実の研究は進みつつあるも、ハスカップの器官別の研究はほとんどされていない。免疫細胞から分泌されるサイトカイン(TNF-α、IFN-γ、GM-CSF、MCP-1等)は免疫調整に必要だが、過剰産生によりサイトカインストームを起こし、病状を悪化させる。そこで今回、厚真産ハスカップの茎、葉、実からの熱水抽出液とメタノール抽出液を使用し、マウス脾臓細胞の免疫応答の比較研究を行った。免疫応答では、ハスカップ抽出液は、サイトカインの産生を有意に増加させた。この効果は実に比べて葉や茎で顕著に見られた。またメタノール抽出液より熱水抽出液で有意な所見を認めた。更にハスカップの茎と葉からの抽出液は、実からの抽出液に比べて、敗血症性ショックと関連のある大腸菌LPS刺激や新型コロナウイルス感染と関連のあるスパイクタンパクS1刺激による過剰なサイトカインの産生を有意に抑制した。本研究の結果は、ハスカップ抽出液が、マウス脾臓細胞の免疫応答を調節する可能性を示唆しており、今後ハスカップによる感染症の予防や治療、健康増進などに役立つ新たな食品や医薬品開発につながることが期待される。

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