自然界のルール。それはもしかするとシンプルなのかもしれません。
例えば、植物は、人間を含めた動物と同じく感染症にかかります。
感染症には、カビなどの真菌、抗生物質が効く細菌、そして今回のコロナやインフルエンザみないなウィルスがあります。植物も人間と同じ感染症にかかりますので、一部、使われます薬も似ております。
ところが植物は動物の様に感染源から簡単に移動する事は出来ません。ですから、自分で防御する智慧を持っています。自分で遺伝子のスイッチを入れて防御の成分を作り出します。
青カビから細菌をやっつける抗生物質が見つかった話は有名ですよね。
マラリヤの特効薬とされたキナの木の皮から見つかったキニーネ。
キナの木とマラリヤの分布は一致しています。
つまり、キナの木もマラリヤから自分たちを守る為に遺伝子のスイッチを入れて生き延びてきたかもしれません。
そして、人間がマラリヤから逃れるために出来た飲み物が、トニックウオーター(ジントニック)です。
ただしこの薬(キニーネ・キニジン)は、“とても苦い”という欠点がありました。成分のキニーネをキナの皮から抽出することに成功すると、トニックウォーターが出来上がったのですが、
当時のイギリスはインドを植民地化していていてマラリアは脅威となっており、その治療と予防の為にキニーネ水を飲んでいましたがとても苦いのが欠点でした。イギリスはジンの本場でもあり苦いキニーネ水にジンと砂糖を加えると、美味しく飲めることを発見。これがジン・トニックの始まりともされております。
他にも自然界から発見された薬物の例として、爪楊枝から見つかった痛み止めです。
爪楊枝の「楊枝」とは柳の枝の事を言います。柳には実は鎮痛消炎剤のアスピリンの原料が含まれていて、歯肉炎などの痛みの時にも効果があって使われていたものです。自然界からの薬の発見です。
今回の感染症のケース(新型コロナ:COVID-19)でも、漢方では(中国や韓国、台湾などでは漢方を医薬品とし認めて治療法の一つになっております)、スイカズラ科の植物を多用しています。
スイカズラ科は他の植物に比べてウイルスや細菌感染に対して有効であることを人類は自然から学んできたからです。
たまたま、北海道にスイカズラ科の植物にハスカップがありますが、もしかすると、マラリヤのジントニックの様に、ハスカップドリンクがそのようになるかもと期待しています。
地球上で起きる問題は、地球上の物で解決できる。
そんな自然界の法則があって、それに希望を託しております。
札幌市白石区南郷通7丁目北5-1
有限会社 中村薬局
認定薬剤師/臨床薬剤師 中村峰夫
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