top of page
  • 執筆者の写真Nakamura Mineo

ファイトケミカルは栄養学よりも薬学(生薬)の分野

更新日:2019年12月17日


今回、食の分野で研究と啓蒙をして気が付いた事があります。 ネットで見てますと、?と言う内容が多く何故そうなったのか考えていました。


今の食は、ファイトケミカル、例えば、ポリフェノールやアントシアニンなどが身体に良いからと言う内容が多くなって来ました。 その研究や説明の多くが農学、栄養学でなされているからです。農学や栄養学では、五大栄養素、つまり炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの話しが得意分野に思います。その理由は、農学は、食料としての植物学が出発になっていまして、それで人間に生命維持として必要な5大栄養素の収穫を安定的にと言うのがテーマです。ですから品種改良や圃場管理などが専門になります。

また栄養学も5大栄養素を中心になっています学問です。

ところが、薬学の中の生薬学は、植物を医薬品として研究解明する学問としてスタートしています。

農学の植物学は食料としてのスタート、薬学の生薬学は身体にどう作用するのかからのスタート。

食に3つの機能があります

  1. 栄養機能    カロリー、タンパク質、脂肋、糖質、ビタミン等必要な栄養素を補給して生命を維持する機能

  2. 嗜好・食感機能    色、味、香り、歯ごたえ、舌触りなど食べた時においしさを感じさせ機能

  3. 健康性機能・生体調節機能    生体防御、体調リズムの調節、老化制御、疾患の防止、疾病の回復調節など生体を調節する機能

ですから農学の食は1からスタートになっていますが、3は薬学の生薬学でないと説明も研究も理解もし難い状況です。


また、植物を

  • 一次代謝産物とは、生体を維持するのに必須の物質群で共通に存在するものです。例えば、蛋白質、炭水化物、脂質など高分子化合物およびその構成単位である核酸、アミノ酸、単糖類、脂肪酸はほとんどの生物にとって欠くことのできない成分の事です。

  • 二次代謝産物は植物の感染防御やその他の種間の防御に重要な役割を果たしている場合が多い成分で、ポリフェノール(フラボノイド、ルチン、アントシアニン等)、アルカロイド、テルペンがここに入ります。

に分類をします。

農学は1次代謝生産物がメインでスタートした学問であると言えます。薬学の生薬学は、2次代謝生産物がメインで得意になります。

つまりファイトケミカルは、植物が作り出す成分で生体に反応する物質だから、医学、薬学、特に生薬学がキーワードになります。 ファイトケミカルなどは、健康や美容に作用するので、医学・薬学の基礎知識が必要です。

5大栄養素の延長線上で、ファイトケミカルがどの様に身体に良いと言っている事自体がとても不自然で危険に感じております。


閲覧数:76回0件のコメント
bottom of page